構造計算ツール(簡易版)

直接基礎の安定計算・支持力照査
道路橋示方書・鉄道基準 対応

道路橋示方書H24・鉄道建造物設計標準解説に準拠した直接基礎の簡易計算ツールです。
転倒・滑動・地盤反力・鉛直支持力の照査を複数荷重ケースで一括確認できます。

📐 道路橋示方書H24対応 🚃 鉄道建造物設計標準対応 📋 計算過程を確認可能
【簡易版ツールのお知らせ】 本ツールは設計の検討・概略確認を目的とした簡易計算ツールです。 地下水位を考慮する場合は、単位体積重量に水中単位重量を手動で入力してください。 実設計では各設計基準を参照し、最終的な判断は技術者が行ってください。
📖 使用手順
1

設計基準を選択道路橋示方書または鉄道基準を選びます

2

基礎形状・地盤条件を入力断面図を参考に各値を入力します

3

作用力を入力荷重ケースごとにV・H・Mを入力します

4

計算実行「計算する」ボタンで結果が表示されます

⚙️
入力条件
① 設計基準の選択
フーチング V, H, M 根入れ地盤 γ2・φ2 支持地盤 γ1・φ1・c1 B ※ D:奥行き方向 Df 地表面(GL) 基礎底面
② 基礎形状
m
m
m
③ 地盤条件
kN/m³(水位以下は水中重量)
°(1〜42°)
kN/m²(砂質土は0)
kN/m³(水位以下は水中重量)
°
④ 地盤の種類(道路基準のみ)
常時の許容値。風時・地震時は 1.5 倍が上限(道示 表-解10.3.1)
⑤ 作用力(荷重ケース別)
項目 常時 風時・地震時
鉛直力 VkN
水平力 HkN
モーメント MkN·m
※ 風時・地震時で鉛直力Vが空欄の場合、そのケースの照査を除外します。
⚙️ 安全率を変更する(通常は変更不要)
照査項目常時風時・地震時
転倒 許容偏心比の分母e ≦ B/n
滑動 必要安全率 fa
鉛直支持力 安全率 n

📊 計算結果の総括

照査項目 発生値 許容値 比率 判定

🔍 計算過程の確認

Tool Guide

機能紹介・注意事項

📐

2つの設計基準に対応

道路橋示方書H24と鉄道建造物設計標準解説(国鉄S61)に対応。基準を切り替えて照査できます。

複数ケースを同時照査

道路基準は2ケース、鉄道基準は4ケースの荷重ケースを一括照査します。

📊

計算過程を可視化

支持力係数の算定から照査結果まで、すべての計算式と数値を確認できます。

【簡易版ツールの注意事項】
・本ツールは簡易計算ツールであり、検討の補助を目的としています。
・道路基準:支持力係数は図-解10.3.1〜10.3.3のグラフ値をテーブル補間しています。Sc・Sq・Sγ=1.0固定。
・鉄道基準:支持力係数は解説表64-1をφで1次元補間。傾斜補正係数Ic・Iq・Iγを別途計算。根入れ効果係数κなし。
・地下水位は考慮していません。考慮する場合は単位体積重量に水中単位重量を手動入力してください。
・本ツールの利用によって生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いません。最終的な設計判断は技術者が行ってください。

Glossary

用語解説

本ツールで使用している専門用語を、初めて学ぶ方にもわかるように解説します。

基礎・地盤の基本用語
直接基礎(浅い基礎)
フーチング(底板)を地盤に直接置いて荷重を伝える基礎形式です。地表面近くに良質な地盤がある場合に採用され、橋脚・橋台・擁壁などで広く使われます。杭基礎のように深く打ち込む必要がなく、施工が比較的シンプルです。
根入れ深さ Df
地表面から基礎底面までの深さです。根入れが深いほど周囲の地盤による拘束が増し、支持力が高まります。
基礎幅 B / 基礎奥行き D
Bは水平力・モーメントが作用する方向の寸法、Dは直角方向(奥行き)の寸法です。転倒・滑動・支持力のすべての計算でBが基準となります。偏心がある場合は有効載荷幅 Be = B − 2e に縮小して計算します。
支持地盤
基礎底面に直接接し、構造物の荷重を支える地盤です。支持力の大きさはこの地盤の強度定数(φ1・c1・γ1)で決まります。N値が大きく締まった砂礫層や固結した粘性土層などが良質な支持地盤の目安です。
根入れ地盤
地表面から基礎底面までの範囲の地盤です。上載荷重(q = γ2 × Df)の計算に使います。道路橋示方書では内部摩擦角 φ2 も独立して入力が必要で、支持地盤と地層が異なる場合はそれぞれ別の値を入力します。
内部摩擦角 φ(ファイ)
土粒子間の摩擦の大きさを角度で表したものです。砂質土で30〜40°、粘性土で0〜20°程度が目安です。φが大きいほど支持力係数が急増するため、計算結果への影響が非常に大きいパラメータです。
粘着力 c
土粒子間の付着力(粘着成分)です。粘性土では大きな値を示しますが、砂質土ではほぼゼロ(c = 0)とみなします。支持力計算では粘着力項(c × Nc)として反映されます。
単位体積重量 γ(ガンマ)
土 1m³ あたりの重量(kN/m³)です。砂質土で18〜20、粘性土で16〜18 kN/m³ が目安です。地下水位以下では浮力を考慮した水中単位重量(γ' ≒ γ − 9.8)を使います。
照査項目
転倒に対する照査(偏心量の照査)
モーメントによって基礎が回転・転倒しないかを確認します。基礎底面の合力作用点のズレ(偏心量 e = M/V)が許容値 ea = B/n 以内であればOKです。常時は e ≦ B/6、地震時は e ≦ B/3 が道路橋示方書の基準です。
滑動に対する照査(安全率 fs)
水平力に対して基礎底面の摩擦抵抗が十分かを確認します。安全率 fs = V × tanφ / H が許容安全率 fa 以上であればOKです。道路橋示方書では常時 fa = 1.50、地震時 fa = 1.20 が標準値です。
地盤反力に対する照査(qmax)
基礎底面に生じる最大地盤反力度 qmax が、地盤の許容値 qa を超えないことを確認します(道路橋示方書のみ)。許容地盤反力度 qa は地盤の種類により砂礫 700・砂 400・粘性土 200 kN/m² が標準で、地震時は 1.5 倍まで割増できます。
鉛直支持力に対する照査(Qa)
作用鉛直力 V が許容鉛直支持力 Qa を超えないことを確認します。Qa は地盤の極限支持力 Qu を安全率 n で割って求めます。Qu は内部摩擦角 φ・粘着力 c・基礎形状・根入れ深さなどから Terzaghi の支持力公式を用いて算定します。

【注意事項】
本解説は概略理解を目的としたものです。実際の設計では各設計基準の原文を必ず参照し、最終判断は担当技術者が行ってください。