鉄筋・配筋計算ツール

配筋長・継手長
計算ツール

全長と各鉄筋長から継手長を逆算し、最小継手長と比較してOK/NGを判定。千鳥配置のあきチェック・端部フック・概算重量にも対応した無料ツールです。

継手長 逆算 OK/NG判定 千鳥評価 端部フック 概算重量
条件入力
鉄筋径・全長・準拠基準を入力してください。
鉄筋径
全長 mm
準拠基準
最小継手長 mm(判定基準)
最小継手長を式から計算する(la = σsa・φ /4τoa)
鉄筋種類
Fc
計算結果 mm
各鉄筋の長さ(mm)と継手長
イメージ図
2段目(裏側・反対面)の割り付けを入れると、継手位置のずれを判定します。継手長は全長から自動。
2段目の各鉄筋の長さ(mm)
判定結果
ご注意:本ツールは概算・確認用です。実際の配筋設計では、適用基準(道路橋示方書、鉄道構造物等設計標準 ほか)・コンクリート設計基準強度・鉄筋種類・かぶり・施工条件に基づく検討が必要です。最終的な設計判断は資格を持つ技術者が行ってください。

用語解説

配筋長部材に配置する鉄筋の長さ。1本ものでは届かない場合、複数本を継手でつないで全長を確保する。
重ね継手(重ね継手長)2本の鉄筋を一定長さ重ね合わせて応力を伝える継手。その重ね合わせ長さが「重ね継手長」。
定着長鉄筋がコンクリートから抜け出さないために必要な埋め込み長さ。重ね継手長はこれを基に決まる。
許容応力度法従来から土木で広く使われる設計法。継手長は la = σsa・φ /(4・τoa) で算定。
σsa(許容引張応力度)鉄筋側の応力度。鉄筋種類(SD295/SD345/SD390)で決まる。
τoa(許容付着応力度)コンクリート側の付着の強さ。設計基準強度 Fc で決まる。
千鳥配置継手を同一断面に集めず、位置を互い違いにずらす配置。弱点の集中を避ける。
あき(クリアあき)隣り合う継手区間同士の隙間。千鳥の成立は中心間隔ではなくこの「あき」で確認する。
フック鉄筋端部の折り曲げ(180°半円形・135°鋭角・90°直角)。定着を補い、加工長・重量が増える。
定尺鉄筋発注時に決まった長さ(50cm刻みなど)で納入される鉄筋。
単位質量鉄筋1mあたりの重量(D13=0.995kg/m など)。重量はこの値×総延長で求める。

配筋長・重ね継手長の基礎知識

重ね継手が必要な理由

鉄筋は製造・運搬の制約から1本の長さに限りがあり、長い部材では複数本をつなぐ必要があります。最も一般的なのが、鉄筋どうしを重ねて応力を伝える「重ね継手」です。重ねる長さが不足すると応力を伝えきれないため、基準で最小の重ね継手長が定められています。

重ね継手長の求め方(許容応力度法)

許容応力度法では、基本となる定着長 la を次式で求め、重ね継手長はこの定着長を基準にします。

la = σsa・φ /(4・τoa)

σsa は鉄筋の許容引張応力度、τoa はコンクリートの許容付着応力度、φ は鉄筋径です。算定値は10mm単位に切り上げて用いるのが実務の扱いです。コンクリート強度(Fc)が高いほど付着が強くなり、継手長は短くできます。

全長と鉄筋総長・継手長の関係

配置長(部材が必要とする全長)と、実際に発注する鉄筋総長は一致しません。重ね継手の分だけ鉄筋総長が長くなり、関係は次のとおりです。

全長 = 鉄筋総長 − 継手長の合計

本ツールでは、全長と各鉄筋長を入れると継手長を逆算し、最小継手長と比較してOK/NGを判定します。

千鳥配置と「あき」の考え方

継手は弱点になりやすいため、同一断面に集めず互い違いにずらす「千鳥配置」が原則です。このとき確認すべきは継手中心の間隔ではなく、隣り合う継手区間同士のあきです。継手は継手長ぶんの幅を持つため、中心が離れていても区間が重なっていれば千鳥は成立しません。一般に、あきは鉄筋径の25倍(25φ)以上を確保します。

端部フックと加工長

鉄筋端部にフック(180°・135°・90°)を設けると、定着を補える一方で、余長と曲げ部のぶんだけ加工長・重量が増えます。フックは部材長手方向の「配置長」には効かず、発注量・重量に反映されます。

鉄筋重量の計算

鉄筋重量は「総延長(m)× 単位質量(kg/m)」で求めます。代表的な単位質量は次のとおりです。

呼び名D10D13D16D19D22D25
単位質量(kg/m)0.5600.9951.5602.2503.0403.980

重ね継手長の早見表(SD345・許容応力度法の目安)

下表は SD345・σsa=200N/mm² として算定した重ね継手長の目安(10mm切り上げ・単位mm)です。適用基準やσsaの取り方で変わるため、設計図書で照査してください。

Fc21Fc24Fc27Fc30
D13470410390370
D16580500480450
D19680600560530
D22790690650620
D25900790740700

(τoa:Fc21=1.4/Fc24=1.6/Fc27=1.7/Fc30=1.8 N/mm² を使用)

計算例(D13・SD345・Fc24・全長15,000mm)

  1. 継手長を求める → la = 200×13 /(4×1.6) = 406 → 10mm切上 = 410mm
  2. 鉄筋を 9,000+6,500 の2本に分割 → 鉄筋総長 = 15,500mm
  3. 配置長 = 15,500 − 継手500 = 15,000mm(全長と一致)
  4. 重量 = 15.5m × 0.995 = 約 15.4kg

よくある質問(FAQ)

D13の重ね継手長はどれくらいですか?
SD345・Fc24・許容応力度法の目安で約410mm(約32φ)です。コンクリート強度が高いほど短く、Fc30なら約370mmになります。
重ね継手長の計算式は?
許容応力度法では la = σsa・φ /(4・τoa) です。算定値は10mm単位で切り上げて用います。
定着長と重ね継手長の違いは?
定着長は鉄筋が抜け出さないための埋め込み長さ、重ね継手長は2本を重ねてつなぐ長さです。許容応力度法では、重ね継手長は定着長を基準に決めます。
継手を千鳥にする理由とずらし量は?
継手は弱点になりやすく、同一断面に集めないためです。確認は継手区間同士の「あき」で行い、一般に25φ以上を確保します。中心間隔だけでは判定できません。
フックを付けると継手長は短くなりますか?
基準により、引張側で標準フックを設けると継手長を低減できる規定があります。一方でフック自体は加工長・重量を増やします。配置長(部材長手方向)には影響しません。
鉄筋の重量はどう計算しますか?
総延長(m)×単位質量(kg/m)です。D13なら 0.995kg/m を掛けます。
道路と鉄道で継手長は違いますか?
許容応力度法で統一する場合、継手長の数値は同じになります。違いは継手位置のずらしや水中継手などの細目です(鉄道の現行基準は限界状態設計法のため、適用法に注意)。
スマホでも使えますか?
はい。レスポンシブ対応で、入力するとリアルタイムに結果と図が更新されます。
計算結果をそのまま設計に使えますか?
本ツールは概算・確認用です。適用基準・コンクリート強度・施工条件に基づく検討と、有資格技術者による最終判断が必要です。