水理計算ツール
排水管径 計算ツール
合理式 + マニング式
合理式で雨水流出量Q₁を算出し、マニング式で排水管の通水量Q₂を計算。
指定した管径のOK/NG判定まで一括で行えます。
💧 合理式(Q₁算出)
📐 マニング式(Q₂算出)
✅ 管径OK/NG判定
🔵 円形管・矩形管(ハンチあり)対応
📖 使用手順
1
地域と降雨強度を設定地方整備局の参考値から選択、または直接入力
3
排水管の条件を入力管形状・寸法・勾配・粗度係数を入力
4
計算する をクリックQ₁・Q₂が計算され、管径のOK/NG判定が表示されます
① 降雨強度 I の設定
② 集水条件(合理式)
③ 排水管の条件(マニング式)
Tool Guide
機能紹介・注意事項
💧
合理式による流出量算定
Q₁ = (1/3.6×10⁶)×I×C×A の合理式に基づき、地表面の種類から流出係数Cを自動設定して雨水流出量を算定します。
📐
マニング式による通水量計算
V = (1/n)×R^(2/3)×i^(1/2) のマニング式で平均流速を計算し、円形管・矩形管(ハンチあり対応)の通水断面積から流量Q₂を算出します。
✅
管径のOK/NG自動判定
Q₂/Q₁の比率を計算し、通水量に余裕があるか自動で判定します。計算過程(数式・代入・結果)は折りたたみで確認できます。
【注意事項】
・本ツールは合理式およびマニング式に基づく参考計算を目的としています。実務設計においては、適用する設計基準(各発注機関の設計便覧等)を必ずご確認ください。
・降雨強度の参考値は各地方整備局の設計便覧等に基づく目安値です。山地部では2〜4割の割増が必要な場合があります。最終的な値は必ず発注機関へご確認ください。
・矩形管のハンチ断面積は直角三角形(面積 = 高さ×幅/2 ×左右2個)として計算しています。ハンチが曲線形状の場合は実際の断面積と異なる場合があります。
・円形管の80%水深は、中心角θから断面積・潤辺を厳密に計算しています。
・本ツールの利用によって生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いません。
Glossary
用語解説
本ツールで使用している専門用語を、設計実務の参考としてまとめました。
A. 降雨・流出に関する用語
- 降雨強度 I(mm/h)
- 単位時間あたりの降雨量。地方整備局ごとに設計便覧で定められており、地域によって60〜120 mm/h の幅がある。山地部では2〜4割の割増が必要となる場合もあるため、最終的な値は必ず発注機関に確認する。本ツールでは各地方整備局の参考値をプリセットとして収録しており、地域を選択することで自動入力が可能。
- 流出係数 C
- 降った雨のうち実際に排水管へ流れ込む割合を示す無次元係数。地表面の種類・透水性によって異なり、アスファルト舗装・屋根などの不透水面では0.95、砂利道・土工面では0.70、芝生・公園では0.35が目安となる。地表面が混在する場合は加重平均で求めることが多い。
- 集水面積 A(m²)
- 雨水が特定の排水管に流れ込んでくる範囲の面積。平面図上で集水区域の境界(集水界)を定め、その内側の面積を求める。集水面積が大きいほど流出量 Q₁ が増加するため、計画の精度に直結する重要な数値。
B. 合理式に関する用語
- 合理式
- Q₁ = (1/3.6×10⁶) × I × C × A の式で雨水流出量を求める公式。道路・宅地・農地などの排水設計で広く採用されている。降雨強度 I(mm/h)・流出係数 C・集水面積 A(m²)の3つの値から計算でき、比較的簡便に流出量を推定できる手法として実務で定着している。
- 雨水流出量 Q₁(m³/s)
- 合理式によって算出した、排水管に流れ込む雨水の量。この値が排水管の通水量 Q₂ を上回る場合、管径を大きくするか勾配を急にして対応する必要がある。設計においては Q₁ を下回らない Q₂ を確保することが管径選定の基本となる。
C. 排水管の断面形状に関する用語
- 円形管(VP管・ヒューム管)
- 管内径 D(mm)で寸法を指定する管。住宅や道路の排水・下水道管として最も一般的に使用される断面形状。材質によりVP管(硬質塩化ビニル管)やヒューム管(遠心力鉄筋コンクリート管)などがあり、粗度係数 n の選定が重要となる。
- 矩形管(ボックスカルバート)
- 内幅 B × 内高さ H で形状を定義する矩形断面の管路。RC BOX(鉄筋コンクリートボックスカルバート)やU形水路などが該当する。大断面の幹線排水路や道路横断水路に多く用いられ、現場打ちとプレキャスト製品がある。
- ハンチ(上ハンチ・下ハンチ)
- 矩形管の角部に設ける三角形の補強部分。応力集中を緩和する構造上の役割を持つ。本ツールでは高さ a × 幅 b の直角三角形(左右2個分)として断面積を計算する。ハンチが大きいほど有効な流水断面積が減少するため、水理計算への影響を確認する必要がある。
- 水深の設定(満流・80%水深)
- 計算に使用する水位の設定。満流は管断面の全体が水で満たされた状態。80%水深は管内径の8割の高さまで水が満たされた状態で、通常の排水設計では余裕を持たせるために80%水深を採用することが多い。
D. マニング式・断面諸元に関する用語
- マニング式
- V = (1/n) × R2/3 × i1/2 で管内の平均流速を求める公式。粗度係数 n・径深 R・動水勾配 i の3つのパラメータから計算できる。管路・開水路を問わず最も広く用いられる流速公式で、計算した流速 V と断面積 A の積から通水量 Q₂ を求める。
- 粗度係数 n
- 管内壁の粗さを表す係数で、値が小さいほど壁面が滑らかで流れやすい。代表的な値はVP管(塩化ビニル管):0.010、ヒューム管:0.013、現場打ちコンクリート:0.015。管種や施工状況によって適切な値を選定することが重要。
- 管の勾配 i(‰)
- 管路の傾きを表す値。1‰ = 1/1000 の勾配(1m進むごとに1mm下がる)。勾配が急なほど流速・流量が増加するが、過大な流速は管底の摩耗や接合部の損傷につながるため、上限流速も確認する必要がある。
- 通水断面積 A(m²)
- 水が実際に流れる部分の断面積。矩形管ではハンチ部分の面積を差し引き、円形管の部分流では中心角θから厳密に算出する。水深の設定(満流・80%水深)によって値が変わる。
- 潤辺 P(m)
- 水と接する管壁の長さ(周長のうち水面を除く部分)。満流と部分流で計算方法が異なり、満流の閉断面では全周長、部分流では水面部分を除いた長さを用いる。潤辺が長いほど摩擦抵抗が大きく流速が低下する。
- 径深 R(m)
- 通水断面積 A を潤辺 P で除した値(R = A / P)。水理的な代表長さとしてマニング式の基本値となる。径深が大きいほど流れやすい断面といえる。
- 通水量 Q₂(m³/s)
- マニング式で算出した、指定した管径・勾配・粗度係数の条件下で排水管が流せる最大流量(Q₂ = A × V)。この値が雨水流出量 Q₁ 以上であれば管径の採用が可能と判定される。
E. 照査・判定に関する用語
- 管径のOK/NG判定
- Q₂ ÷ Q₁ の比率を求め、Q₂ ≧ Q₁(比率 ≧ 1.0)であれば OK(採用可)、下回れば NG(管径を大きくするか勾配を急にして対応)と判定する。比率の余裕が大きいほど管に余力があることを示す。設計では将来の流量増加も見越した余裕を確保することが望ましい。
【注意事項】
本解説は概略理解を目的としたものです。実際の設計では各設計基準・発注機関の設計便覧の原文を必ず参照し、最終判断は担当技術者が行ってください。