鉄筋・配筋 検査ツール
鉄筋かぶり・間隔チェッカー
必要かぶり・必要あきを自動照査
構造物の種類・環境条件・鉄筋径・粗骨材最大寸法を選ぶだけで、必要かぶりと必要あき(純間隔)を自動算定し、設計値をOK/NG判定します。道路橋示方書・コンクリート標準示方書の考え方に基づく無料ツールです。
📏 かぶり自動判定
📐 あき自動判定
🧂 塩害・凍害対応
🖨️ 印刷・CSV出力
Tool Guide
機能紹介・使用上の注意
📏
必要かぶりの自動判定
構造物の種類・部位、環境条件(一般・塩害・凍害)、鉄筋径から必要かぶりを自動算定し、入力した設計かぶりと比較してOK/NGを判定します。
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必要あきの自動判定
鉄筋間隔(ピッチ)と鉄筋の最外径からあき(純間隔)を自動計算し、部材区分(柱・杭/はり・スラブ・壁)ごとの必要あきと比較します。
🖨️
印刷・CSV出力
複数箇所の判定結果を一覧化し、そのまま印刷、またはCSVファイルとして出力できます。入力データはブラウザ内で完結し、外部には送信されません。
【注意事項】
・本ツールは概略チェックを目的としており、実務設計への直接適用には最新の示方書原本および発注者の設計要領による確認が必要です。
・凍害はかぶりの割増ではなく、AEコンクリート・水セメント比などコンクリート品質で対応するのが基準類の考え方のため、本ツールでは一般環境と同じ最小かぶりで判定します。
・本ツールの利用によって生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いません。
Formula
計算式の要約
本ツールが内部で使っている判定式です。詳しい理由・背景の解説は別記事で扱う予定のため、ここでは「何を計算しているか」だけを簡潔にまとめています。
① 必要かぶり
必要かぶり = MAX( 一般環境の最小値, 塩害対策区分の最小値 )
ただし、鉄筋直径 > 上記の場合は鉄筋直径を採用
※塩害環境(塩害・塩害+凍害)のときのみ対策区分の値と比較
※凍害単独では割増しない(コンクリート品質側で対応)
構造物の種類・部位ごとに定めた一般環境の最小かぶりと、塩害対策区分(S・Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)の最小かぶりを比較し、大きい方を採用します。さらに、かぶりは鉄筋直径以上でなければならないため、鉄筋径が太い場合はその値が優先されます。
② 必要あき(純間隔)
はり・スラブ・壁:必要あき = MAX( 20mm, 鉄筋直径, 粗骨材最大寸法 × 4/3 )
柱・杭 :必要あき = MAX( 40mm, 鉄筋直径 × 1.5, 粗骨材最大寸法 × 4/3 )
部材の種類によって基準値が異なります。粗骨材が鉄筋の間を確実にすり抜けられるよう、粗骨材最大寸法の4/3倍を必要あきの条件に含めています。
③ 判定(OK / NG)
あき = ピッチ − 鉄筋の最外径
かぶり判定:設計かぶり ≧ 必要かぶり
あき 判定:あき ≧ 必要あき
総合判定 :かぶり判定 かつ あき判定 が両方OKのときのみ「OK」
Quick Reference
早見表
入力しなくても概略値をすぐ確認したい方向けの早見表です。実際の判定は左のフォームから条件を入力してご利用ください。
構造物・部位ごとの必要かぶり早見表(mm)
| 構造物・部位 | 一般環境 | 塩害 対策区分S |
| 橋梁(上部工)床版 | 30 | 90 |
| 橋梁(上部工)主桁・はり | 35 | 90 |
| 橋梁(下部工)橋脚・橋台(気中部) | 40 | 90 |
| 橋梁(下部工)躯体・フーチング(土中・水中部) | 70 | 割増なし(70) |
| 基礎 場所打ち杭 | 120 | 割増なし(120) |
| 擁壁 たて壁(一般部) | 40 | 90(参考) |
| 擁壁 底版(土中部) | 70 | 割増なし(70) |
| カルバート 頂版・側壁(一般部) | 40 | 90(参考) |
| カルバート 底版(土中・水中部) | 70 | 割増なし(70) |
| 基礎 フーチング(直接基礎) | 70 | 割増なし(70) |
塩害対策区分はS(最も厳しい)を例示。区分Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの値やその他条件はツール本体で自動判定します。かぶりは上表の値と「鉄筋直径」のどちらか大きい方が必要かぶりになります。
鉄筋径ごとの必要あき早見表(mm・粗骨材最大寸法25mm時)
| 鉄筋径 | 公称直径 | はり・スラブ・壁 | 柱・杭 |
| D10 | 9.53mm | 34 | 40 |
| D13 | 12.7mm | 34 | 40 |
| D16 | 15.9mm | 34 | 40 |
| D19 | 19.1mm | 34 | 40 |
| D22 | 22.2mm | 34 | 40 |
| D25 | 25.4mm | 34 | 40 |
| D29 | 28.6mm | 34 | 43 |
| D32 | 31.8mm | 34 | 48 |
| D35 | 34.9mm | 35 | 53 |
| D38 | 38.1mm | 39 | 58 |
| D51 | 50.8mm | 51 | 77 |
粗骨材最大寸法を20mmまたは40mmに変えると必要あきが変わります。正確な値はツール本体で計算してください。
Glossary
用語解説
本ツールで使用しているかぶり・間隔照査の専門用語を、実務の参考としてまとめました。
A. かぶりに関する用語
- かぶり(かぶり厚さ)
- コンクリート表面から最も外側の鉄筋表面までの最短距離。鉄筋の腐食防止・耐火性・付着性能を確保するために、構造物の種類・部位・環境条件ごとに最小値が定められている。
- 設計かぶり
- 設計図書で採用するかぶりの値。必要かぶり(最小値)以上を確保しなければならない。
- 環境条件(一般・塩害・凍害)
- 鉄筋腐食の主な要因となる環境区分。塩害環境では対策区分(道示のS・Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)に応じて必要かぶりが割り増される。凍害は基準上、かぶりの割増ではなくコンクリート品質で対応する。
B. あき・間隔に関する用語
- ピッチ
- 隣り合う鉄筋の中心から中心までの距離。配筋図に記載される間隔の基本値。
- あき(純間隔)
- 隣り合う鉄筋の表面同士の距離。あき=ピッチ−鉄筋の最外径で求める。コンクリートが鉄筋間を確実に充填できるよう、部材の種類ごとに必要あきの最小値が定められている。
- 粗骨材最大寸法
- コンクリートに使用する粗骨材の最大粒径。あきが粗骨材最大寸法の4/3倍未満だと骨材がすり抜けられず充填不良の原因となるため、必要あきの算定に用いる。
【注意事項】
本解説は概略理解を目的としたものです。実際の設計では各設計基準の原文を必ず参照し、担当技術者による最終判断を行ってください。
References
出典・参考文献
- 道路橋示方書・同解説(橋梁のかぶり・部材のあき、塩害対策区分)
発行:(公社)日本道路協会。本ツールは平成29年改定版の考え方を基準に作成。令和7年8月に国の技術基準(橋、高架の道路等の技術基準)が改定され、日本道路協会の同解説についても改訂版の発刊が順次進んでいるため、最新版の数値は発行元での確認を推奨します。
- コンクリート道路橋設計便覧(令和2年版)
発行:(公社)日本道路協会
- 擁壁工指針 / 土木構造物設計マニュアル(案)
擁壁の標準的なかぶりの参考値として使用
- カルバート工指針 / 土木構造物設計マニュアル(案)
カルバートの標準的なかぶりの参考値として使用
- コンクリート標準示方書[設計編](2017年制定、2022年制定で改訂)
発行:(公社)土木学会。鉄筋のあき(純間隔)の構造細目の根拠として使用。
上記はいずれも本ツールが判定の基準値として参照している文献です。改定・改訂が行われる分野のため、実務でご利用の際は必ず最新版の原文をご確認ください。