道路橋示方書(平成24年版)
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許容応力度

Allowable Stress
道路橋示方書・同解説(平成24年3月)
Ⅱ鋼橋編・Ⅲコンクリート橋編・Ⅳ下部構造編
(日本道路協会)
単位変換
コンクリートの許容応力度(鉄筋コンクリート部材)
準拠:Ⅳ下部構造編 表-4.2.1(p.157)/Ⅲコンクリート橋編 表-3.2.1(p.126)
設計基準強度
σck
(N/mm²)
圧縮応力度
(N/mm²)
せん断応力度
(N/mm²)
曲げ圧縮 軸圧縮 τa1
コンクリート
のみ
τa2
斜引張鉄筋
と共同
τa3
押抜き
21 7.0 5.5 0.22 1.6 0.85
24 8.0 6.5 0.23 1.7 0.90
27 9.0 7.5 0.24 1.8 0.95
30 10.0 8.5 0.25 1.9 1.00
  • 曲げ圧縮・軸圧縮は、Ⅲコンクリート橋編とⅣ下部構造編で同じ値です。
  • せん断応力度は、大気中で施工するⅣ下部構造編の鉄筋コンクリート部材の値です。τa1 には、部材の有効高 d・軸方向引張鉄筋比 pt・軸方向圧縮力による補正係数(表-4.2.2、表-4.2.3、式4.2.1)を乗じます。
  • 許容支圧応力度は式で求めます:σba =(0.25 + 0.05 Ac/Ab)σck、ただし σba ≦ 0.5σck(Ⅲ 式3.2.1)。
  • 二軸曲げが作用する場合の許容曲げ圧縮応力度は、表の値に 1.0 N/mm² を加えた値とします(Ⅲ 3.2(1))。
  • プレストレストコンクリート構造の許容応力度は、別の表(Ⅲ 表-3.2.2〜3.2.5)で定められています。
鉄筋の許容応力度
準拠:Ⅳ下部構造編 表-4.3.1(p.165)/Ⅲコンクリート橋編 表-3.3.1(p.131)
応力度・部材の種類 SD345
(N/mm²)
SD390
(N/mm²)
SD490
(N/mm²)
活荷重及び衝撃以外の主荷重が作用する場合(はり部材等) 100100100
■ 荷重の組合せに衝突荷重又は地震の影響を含まない場合の基本値
一般の部材 180180180
水中又は地下水位以下に設ける部材(Ⅳ) 160160160
床版及び支間長10m以下の床版橋(Ⅲ) 140140140
■ 荷重の組合せに衝突荷重又は地震の影響を含む場合の基本値
軸方向鉄筋(Ⅳ)・桁の軸方向への配置(Ⅲ) 200230290
上記以外 200200200
鉄筋の重ね継手長又は定着長を算出する場合の基本値 200230290
圧縮応力度 200230290
  • 引張応力度。対象の鉄筋径は、Ⅳ下部構造編が直径51mm以下、Ⅲコンクリート橋編が直径32mm以下です。
  • 「基本値」には、荷重の組合せに応じた割増係数(下の表)を乗じます。
  • SR235・SD295は、平成24年の改定で下部構造の規定から削除されました。
  • SD390・SD490を下部構造に使う場合は、設計基準強度30N/mm²のコンクリートを選定するのがよいとされています(Ⅳ 4.3解説)。
構造用鋼材の許容応力度
準拠:Ⅱ鋼橋編 表-3.2.1(p.131)・表-3.2.4(p.136)
鋼種 板厚
(mm)
許容引張
(N/mm²)
許容せん断
(N/mm²)
許容支圧
(N/mm²)
SS400・SM400・SMA400W 40以下 140 80 210
40を超え75以下 125 75 190
75を超え100以下 125 75 190
SM490 40以下 185 105 280
40を超え75以下 175 100 260
75を超え100以下 175 100 260
SM490Y・SM520・SMA490W 40以下 210 120 315
40を超え75以下 195 115 295
75を超え100以下 190 110 285
SM570・SMA570W 40以下 255 145 380
40を超え75以下 245 140 365
75を超え100以下 240 135 355
  • 許容引張は、許容軸方向引張応力度及び許容曲げ引張応力度です。
  • 許容支圧は、鋼板と鋼板との間の支圧応力度です。ヘルツ公式で算出する場合は、SS400・SM400・SMA400W が600、SM490 が700 N/mm² です(表-3.2.4)。
  • 許容軸方向圧縮応力度は、部材の細長比と局部座屈を考慮して式(3.2.1)と表-3.2.2で求めるため、この表には載せていません。
許容応力度の割増係数
準拠:Ⅳ下部構造編 表-4.1.1(p.155)/Ⅲコンクリート橋編 表-3.1.1(p.124)/Ⅱ鋼橋編 表-3.1.1(p.129)
荷重の組合せ 下部構造
RC・無筋
(Ⅳ)
下部構造
鋼構造
(Ⅳ)
コンクリート橋
(Ⅲ)
鋼橋
(Ⅱ)
主荷重(P)+主荷重に相当する特殊荷重(PP) 1.001.001.001.00
P+PP+温度変化の影響(T) 1.151.151.151.15
P+PP+風荷重(W) 1.251.251.251.25
P+PP+温度変化の影響(T)+風荷重(W) 1.351.351.351.35
P+PP+制動荷重(BK) 1.251.251.251.25
P+PP+衝突荷重(CO) 1.501.701.50鋼部材 1.70
RC部材 1.50
活荷重及び衝撃以外の主荷重+地震の影響(EQ) 1.501.501.501.50
風荷重(W) ——1.201.20
制動荷重(BK) ———1.20
施工時荷重(ER) 1.50 ※1
1.25 ※2
1.50 ※1
1.25 ※2
1.251.25
  • ※1 完成後の応力度が著しく低くなる場合、※2 完成後の応力度が許容応力度と同程度になる場合(Ⅳ 表-4.1.1)。
  • 「—」は、その編の表に該当する荷重の組合せがないものです。
  • 施工時に風荷重や地震の影響を考慮する場合の割増係数は、表の値にかかわらず、架橋地点の条件や施工中の構造系を考慮して適切に定めます。
  • プレストレストコンクリート構造のコンクリートの許容引張・斜引張応力度と、プレストレッシング直後の許容応力度は割り増しません(Ⅲ 3.1)。

このページについて

構造部材の断面を照査するとき、部材に生じる応力が「これ以下なら安全」とみなす上限値を許容応力度といいます。このページは、コンクリート・鉄筋・鋼材の許容応力度と、荷重の組合せによって上限値を引き上げる割増し係数を一覧にした早見表です。材料特性値(ヤング係数や単位体積重量など)は、前のページ「材料特性値」にまとめています。

表の読み方

画面上部の「単位変換」で、許容応力度の単位を切り替えられます。N/mm² と kgf/cm² の両方で書かれた古い資料と読み比べるときに便利です。

許容応力度設計法の考え方

許容応力度設計法は、材料の強度を安全率で割った許容応力度を上限として、荷重によって部材に生じる応力度がそれ以下に収まるかを確かめる方法です。「発生する応力度 ≦ 許容応力度 × 割増し係数」という1本の式で照査できるため、計算の流れが分かりやすく、手計算での確認にも向いています。

一方で、安全の余裕を許容応力度の側にまとめて持たせているため、荷重のばらつきと材料のばらつきを分けて扱えません。平成29年以降の道路橋示方書は、荷重側と抵抗側にそれぞれ係数を設定する部分係数設計法に切り替わっています。この早見表は、許容応力度設計法の考え方で整理した値として使ってください。

実務で許容応力度を使う場面

道路橋の新設設計は部分係数設計法が基本になりましたが、実務では今も許容応力度で照査する場面が多くあります。たとえば、仮設構造物(土留め・仮桟橋など)、道路土工構造物(擁壁・カルバートなど)、上下水道施設の構造計算、そして既設橋の補修・補強設計で建設当時の基準にさかのぼって確認する場合などです。

どの基準のどの版で照査するかは、構造物の管理者や発注者によって決まります。業務の最初に設計基準を発注者と協議して確定させ、その基準の数値を使うことが大切です。基準の選び方は「設計基準集」の使い分けガイドでも解説しています。

照査でよくある間違い

数値の出典と、基準の版についての注意

各表の数値は、許容応力度設計法による最後の版である平成24年の道路橋示方書・同解説を基本に、表ごとに記載している出典にもとづいて整理しています。道路橋の設計は、平成29年の道路橋示方書で、許容応力度設計法から部分係数設計法・限界状態設計法へと移行しました。さらに令和7年の改定では、編の構成が上部構造・下部構造・上下部接続部に再編され、各編の名称も変わっています。そのため、表に記載している編名や表番号は改定前のものを含み、現行の基準とは対応しない場合があります。許容応力度は、考え方を理解するための早見表や、許容応力度法で行う概略検討の目安として使い、実際の設計業務では発注者の仕様書で指定された基準・版の最新の数値を必ず確認してください。

出典の版情報の確認:2026年10月

本資料の数値は参考値です。実設計では最新の設計基準・示方書を必ず確認してください。
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