道路橋示方書(平成24年版)
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荷重条件

Load Conditions
道路橋示方書・同解説(平成24年3月)
Ⅰ共通編・Ⅴ耐震設計編
(日本道路協会)
死荷重(単位体積重量)
準拠:Ⅰ共通編 表-2.2.1(p.17)
材料単位体積重量
(kN/m³)
鋼・鋳鋼・鍛鋼 77.0
鋳鉄 71.0
アルミニウム 27.5
鉄筋コンクリート 24.5
プレストレストコンクリート 24.5
コンクリート 23.0
セメントモルタル 21.0
木材 8.0
瀝青材(防水用) 11.0
アスファルト舗装 22.5
  • 土の単位体積重量は、土質によって異なるため、地盤調査の結果などから設定します(Ⅰ 2.2.6の解説を参照)。
  • 設計基準強度が60N/mm²を超える高強度コンクリートを用いるプレストレストコンクリートは、標準的な値として25kN/m³を用いてもよいとされています(Ⅰ 2.2.1解説)。
活荷重(道路橋)
準拠:Ⅰ共通編 2.2.2 活荷重(p.18〜20)・2.2.3 衝撃(p.27〜29)
荷重種別値 / 内容
A活荷重・B活荷重の適用 高速自動車国道・一般国道・都道府県道と、これらと基幹的な道路網を形成する市町村道:B活荷重
その他の市町村道は、大型の自動車の交通の状況に応じてA活荷重又はB活荷重(2.2.2(2))
T荷重(床版・床組の設計) 1組 200 kN(後輪荷重 100 kN × 2)
載荷面の辺長は橋軸方向200mm × 橋軸直角方向500mm、1組の占有幅2,750mm(図-2.2.1)
B活荷重で床組等を設計する際の係数 L ≦ 4m:1.0 / 4m < L:L/32 + 7/8
T荷重で算出した断面力等に乗じる。ただし1.5を超えない(表-2.2.2)。L:部材の支間長(m)
L荷重 p1(主桁の設計) 曲げモーメント算出用 10 kN/m² / せん断力算出用 12 kN/m²
載荷長 D:A活荷重 6m、B活荷重 10m。1橋につき1組(表-2.2.3)
L荷重 p2(主桁の設計) L ≦ 80m:3.5 / 80m < L ≦ 130m:4.3 − 0.01L / 130m < L:3.0(kN/m²)
L:支間長(m)(表-2.2.3)
主載荷荷重と従載荷荷重 橋の幅5.5mまで p1・p2、残りの部分はそれぞれの1/2
図-2.2.2
歩道等の群集荷重 床版・床組:5.0 kN/m² / 主桁:L ≦ 80m 3.5、80m < L ≦ 130m 4.3 − 0.01L、130m < L 3.0(kN/m²)
2.2.2(3)2)、表-2.2.4
衝撃係数 i(鋼橋) i = 20 /(50 + L)
T荷重・L荷重の別にかかわらない(表-2.2.6)
衝撃係数 i(鉄筋コンクリート橋) T荷重:20 /(50 + L) / L荷重:7 /(20 + L)
表-2.2.6
衝撃係数 i(プレストレストコンクリート橋) T荷重:20 /(50 + L) / L荷重:10 /(25 + L)
Lは表-2.2.5による支間長(m)。歩道等の等分布荷重などには衝撃を考慮しない(2.2.3(3))
風荷重
準拠:Ⅰ共通編 2.2.9 風荷重(p.53〜57)
項目記号値・算定式備考
鋼桁(1 ≦ B/D < 8) — [4.0 − 0.2(B/D)] D ≧ 6.0 kN/m B:橋の総幅(m)、D:橋の総高(m)(表-2.2.10)
鋼桁(8 ≦ B/D) — 2.4 D ≧ 6.0 kN/m 表-2.2.10
2主構トラス(トラス) — 活荷重載荷時 1.25/√φ / 無載荷時 2.5/√φ(kN/m²) φ:充実率(0.1 ≦ φ ≦ 0.6)(表-2.2.12)
2主構トラス(橋床) — 活荷重載荷時 1.5 / 無載荷時 3.0(kN/m²) 表-2.2.12
下部構造(円形・小判形) — 活荷重載荷時 0.75 / 無載荷時 1.5(kN/m²) 風向方向の有効鉛直投影面積あたり(表-2.2.15)
下部構造(角形) — 活荷重載荷時 1.5 / 無載荷時 3.0(kN/m²) 表-2.2.15
活荷重に作用する風荷重 — 1.5 kN/m(橋面上1.5mの位置) 鋼桁・2主構トラス以外の形式の橋で、活荷重載荷時(2.2.9(4)3))
風荷重の基本式(解説) p p = ½ ρ Ud² Cd G ρ:空気密度 1.23 kg/m³、Ud:設計基準風速、Cd:抗力係数、G:ガスト応答係数(解2.2.18)
  • 表の風荷重は、支間長の短い中小橋に使う標準的な値です。設計基準風速が40m/s以上となると想定される場合は、十分な検討が必要です(2.2.9解説)。
  • 吊橋・斜張橋のようにたわみやすい橋や部材は、風による動的な影響を考慮します。具体的な検討には「道路橋耐風設計便覧」(日本道路協会、平成20年1月)が参考になります。
地震時荷重
準拠:Ⅴ耐震設計編 4.4(p.23〜24)・4.5(p.32)・6.3.3(p.83〜84)・6.4.3(p.91〜92)
項目記号値・内容備考
■ レベル1地震動(震度法)
設計水平震度 kh kh = cz × kh0 0.10を下回る場合は0.10(式6.3.1)
設計水平震度の標準値(Ⅰ種地盤) kh0 0.20(0.1 ≦ T ≦ 1.1s) T:固有周期。範囲外は表-6.3.1の式による
設計水平震度の標準値(Ⅱ種地盤) kh0 0.25(0.2 ≦ T ≦ 1.3s) 表-6.3.1
設計水平震度の標準値(Ⅲ種地盤) kh0 0.30(0.34 ≦ T ≦ 1.5s) 表-6.3.1
地盤面における設計水平震度の標準値 khg0 Ⅰ種 0.16 / Ⅱ種 0.20 / Ⅲ種 0.24 土の重量による慣性力・地震時土圧の算出に用いる(式6.3.2)
■ レベル2地震動(地震時保有水平耐力法)
タイプⅠの設計水平震度の標準値 khc0 Ⅰ種 1.40 / Ⅱ種 1.30 / Ⅲ種 1.20 固有周期が一定区間の値(表-6.4.1)。khc = cs cIz khc0
タイプⅡの設計水平震度の標準値 khc0 Ⅰ種 2.00 / Ⅱ種 1.75 / Ⅲ種 1.50 固有周期が一定区間の値(表-6.4.2)。khc = cs cIIz khc0
■ 地域別補正係数(cz / cIz / cIIz)
A1地域 — 1.0 / 1.2 / 1.0 表-4.4.1。対象地域は同表による
A2地域 — 1.0 / 1.0 / 1.0 A1・B1・B2・C地域以外の地域
B1地域 — 0.85 / 1.2 / 0.85 表-4.4.1
B2地域 — 0.85 / 1.0 / 0.85 表-4.4.1
C地域 — 0.7 / 0.8 / 0.7 表-4.4.1
■ 耐震設計上の地盤種別
Ⅰ種地盤 TG TG < 0.2 s TG:地盤の基本固有周期 = 4 Σ Hi/Vsi(式4.5.1、表-4.5.1)
Ⅱ種地盤 TG 0.2 ≦ TG < 0.6 s 表-4.5.1
Ⅲ種地盤 TG 0.6 s ≦ TG 地表面が耐震設計上の基盤面と一致する場合はⅠ種地盤
  • レベル2地震動の設計水平震度には下限値などの条件があります。詳しくは6.4.3の規定を確認してください。
その他荷重条件
準拠:Ⅰ共通編 2.2.6 土圧・2.2.7 水圧・2.2.10 温度変化の影響・2.2.12 雪荷重
荷重種別値・条件準拠・備考
雪荷重(圧雪の上を車両が通行する場合) 1.0 kN/m² 圧縮された雪で約150mm厚。規定の活荷重とあわせて橋の全面に載荷(2.2.12解説)
雪荷重(積雪が特に多く、雪だけが載る場合) SW = P × ZS P:雪の平均単位体積重量(多雪地域では一般に3.5kN/m³)、ZS:設計積雪深(m)(解2.2.26)
設計に用いる基準温度 +20℃(寒冷な地域は+10℃) 2.2.10(3)
温度変化の範囲(鋼構造) −10℃〜+50℃(寒冷な地方は−30℃〜+50℃) 部材間・部材各部の相対的な温度差15度、コンクリート床版と鋼桁の温度差10度(2.2.10(4))
温度変化(コンクリート構造) 温度の昇降それぞれ15度 断面の最小寸法が700mm以上は10度としてよい。床版と他の部材の温度差5度(2.2.10(4))
土圧 クーロンの土圧公式(壁面摩擦角 δ を考慮) δの例:重力式橋台の常時 φ/3、地震時 0(表-解2.2.5)。鋼矢板などたわみやすい構造物には用いない(2.2.6解説)
静水圧 ph = w0 × h w0:水の単位体積重量、h:水面からの深さ(m)(式2.2.9)
流水圧 P = K × v² × A K:橋脚の形状による係数(表-2.2.9)、v:最大流速(m/s)、A:橋脚の鉛直投影面積(m²)。作用位置は河床から0.6H(式2.2.10)

このページについて

構造物の設計は、「どんな力がかかるか」を決めること、つまり荷重条件を設定するところから始まります。このページは、道路橋の設計で扱う死荷重・活荷重・風荷重・地震時荷重と、雪・温度変化・土圧・水圧・衝突荷重などのその他の荷重を、まとめて見られる早見表です。

表の読み方

実際の設計では、これらの荷重を単独で扱うのではなく、「常時」「地震時」「暴風時」のように荷重の組合せとして考えます。組合せごとに、許容応力度の割増しや、部材の照査の方法が変わります。許容応力度の割増し係数は、「許容応力度」のページにまとめています。

荷重を決める手順

  1. 適用する基準を決める:構造物の種類と管理者(道路・鉄道・河川・上下水道など)によって、使う基準が変わります。発注者と協議して、基準とその版を最初に確定させます。
  2. 死荷重を拾う:構造物本体に加えて、舗装・高欄・防護柵・添架物など、構造物に載るものの重さをもれなく集計します。
  3. 活荷重の区分を確認する:道路橋のA活荷重・B活荷重は、道路の種類や大型車の交通状況に応じて決まります。設計者が自由に選ぶものではないので、発注者の条件を確認します。
  4. 地域・地盤の条件を整理する:風・雪・温度変化・地震の地域区分や、地盤調査結果から求める地盤種別など、架橋地点ごとの条件を整理します。
  5. 荷重の組合せを設定して照査する:常時・暴風時・地震時などの組合せを作り、組合せごとに部材の照査を行います。

実務で間違えやすいポイント

数値の出典と、基準の版についての注意

各表の数値は、許容応力度設計法による最後の版である平成24年の道路橋示方書・同解説を基本に、表ごとに記載している出典(Ⅰ共通編・Ⅴ耐震設計編の表・式の番号と印刷ページ)にもとづいて整理しています。道路橋示方書は平成29年に、設計法が許容応力度設計法から部分係数設計法・限界状態設計法へ移行し、令和7年の改定では編の構成が再編されて、耐震・耐風の内容が共通編に取り込まれました。そのため、表に記載している編名(「Ⅴ耐震設計編」など)や条文番号は改定前のものを含み、現行の基準とは対応しない場合があります。特に活荷重・風荷重・地震時荷重は、基準の改定で扱いが変わりやすい項目です。本ページは概略検討や考え方の確認のための早見表として使い、実際の設計業務では、発注者の仕様書で指定された基準・版の最新の数値を必ず確認してください。

出典の版情報の確認:2026年10月

本資料の数値は参考値です。実設計では最新の設計基準・示方書を必ず確認してください。
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