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荷重条件
Load Conditions
死荷重(単位体積重量)
準拠:道路橋示方書Ⅰ共通編 表-8.1.1
| 材料 | 単位体積重量 (kN/m³) |
|---|---|
| 鋼材・鋳鉄 | 77 |
| 鋼鋳物 | 78.5 |
| RC・PC(鉄筋コンクリート) | 24.5 |
| 無筋コンクリート | 23 |
| 木材 | 8 |
| アスファルト舗装 | 22.5 |
| 砂・土(乾燥) | 17 |
| 砂・土(湿潤) | 20 |
| 岩石 | 26 |
風荷重
準拠:道路橋示方書Ⅰ共通編 8.5節 / 道路橋耐風設計指針
| 項目 | 記号 | 値・算定式 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 設計基準風速 | Vd | 40 m/s(標準) | 地域・架橋高さにより補正 |
| 速度圧 | q | q = 0.5 × ρ × Vd² | ρ = 1.23 kg/m³(空気密度) |
| 桁に作用する風力(常時) | Pw | 3.0〜4.0 kN/m² | 桁高・形状による |
| 橋脚に作用する風力 | Pwp | 1.5 kN/m² | 橋軸直角方向 |
| 風力係数(平板・矩形断面) | CD | 2.0 | 断面形状による |
| 活荷重載荷時 鉛直風力 | Pwv | 0.5 kN/m² | 鉛直上向きに作用 |
地震時荷重
準拠:道路橋示方書Ⅴ耐震設計編 / 道路橋耐震設計指針
| 項目 | 記号 | 値・内容 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ■ レベル1地震動(許容応力度法) | |||
| 設計水平震度(A地域・I種地盤) | kh | 0.20 | 地域別・地盤種別により変化 |
| 設計水平震度(A地域・II種地盤) | kh | 0.25 | |
| 設計水平震度(A地域・III種地盤) | kh | 0.30 | |
| ■ レベル2地震動(塑性設計法・橋脚等) | |||
| 設計水平震度(タイプⅠ・I種地盤) | khc | 0.30〜0.70 | 橋脚の固有周期による |
| 設計水平震度(タイプⅡ・I種地盤) | khc | 0.60〜1.40 | 直下型地震対応 |
| 地盤種別判定(第I種) | — | 岩盤・硬質砂れき層 | TG < 0.2s |
| 地盤種別判定(第II種) | — | 一般的な地盤 | 0.2s ≦ TG < 0.6s |
| 地盤種別判定(第III種) | — | 軟弱地盤 | TG ≧ 0.6s |
- TG:地盤固有周期(地盤定数により算定)
- 地震地域区分:A地域(標準)、B地域(低地震活動地域)
その他荷重条件
準拠:道路橋示方書
| 荷重種別 | 値・条件 | 準拠・備考 |
|---|---|---|
| 雪荷重(一般地域) | 1.0 kN/m² | 地域の積雪量による |
| 雪荷重(多雪地域) | 2.0〜3.0 kN/m² | 道示Ⅰ 8.6節 |
| 温度変化(鋼構造) | ±30〜50℃ | 架橋地点・供用期間による |
| 温度変化(コンクリート) | ±20〜30℃ | 道示Ⅰ 8.8節 |
| 土圧(主働土圧係数 Ka) | Ka = tan²(45°-φ/2) | ランキン土圧の式(壁面摩擦を考慮しない)・φ:内部摩擦角 |
| 水圧(静水圧) | γ×h (kN/m²) | γ = 10.0 kN/m³、h:水深(m) |
| 衝突荷重(防護柵) | 50〜100 kN | 道示Ⅰ 8.10節・防護柵設置基準 |
このページについて
構造物の設計は、「どんな力がかかるか」を決めること、つまり荷重条件を設定するところから始まります。このページは、道路橋の設計で扱う死荷重・活荷重・風荷重・地震時荷重と、雪・温度変化・土圧・水圧・衝突荷重などのその他の荷重を、まとめて見られる早見表です。
表の読み方
- 死荷重:構造物そのものの重さです。材料ごとの単位体積重量に体積をかけて求めます。たとえば鉄筋コンクリートは 24.5 kN/m³、鋼材は 77.0 kN/m³ です。
- 活荷重:車両など、移動して載る荷重です。集中荷重(T荷重)と等分布荷重(L荷重)、衝撃係数などを示しています。
- 風荷重:設計基準風速から速度圧を求め、断面形状に応じた風力係数をかけて風力を求めます。
- 地震時荷重:レベル1地震動・レベル2地震動の区分ごとに、設計水平震度の目安を示しています。値は地域や地盤の種類によって変わります。
- その他の荷重:雪荷重、温度変化、土圧、水圧、防護柵への衝突荷重などをまとめています。
実際の設計では、これらの荷重を単独で扱うのではなく、「常時」「地震時」「暴風時」のように荷重の組合せとして考えます。組合せごとに、許容応力度の割増しや、部材の照査の方法が変わります。許容応力度の割増し係数は、「許容応力度」のページにまとめています。
荷重を決める手順
- 適用する基準を決める:構造物の種類と管理者(道路・鉄道・河川・上下水道など)によって、使う基準が変わります。発注者と協議して、基準とその版を最初に確定させます。
- 死荷重を拾う:構造物本体に加えて、舗装・高欄・防護柵・添架物など、構造物に載るものの重さをもれなく集計します。
- 活荷重の区分を確認する:道路橋のA活荷重・B活荷重は、道路の種類や大型車の交通状況に応じて決まります。設計者が自由に選ぶものではないので、発注者の条件を確認します。
- 地域・地盤の条件を整理する:風・雪・温度変化・地震の地域区分や、地盤調査結果から求める地盤種別など、架橋地点ごとの条件を整理します。
- 荷重の組合せを設定して照査する:常時・暴風時・地震時などの組合せを作り、組合せごとに部材の照査を行います。
実務で間違えやすいポイント
- 舗装の将来分:舗装の打ち換えやオーバーレイで、将来厚みが増えることがあります。将来の増厚分を見込むかどうかは、発注者の条件を確認してください。
- 地盤種別の決め方:地盤種別は、地盤の固有周期を地盤調査の結果から計算して判定します。「N値が小さいから軟弱地盤」のように見た目で決めず、算定した値で判定します。
- 水位の設定:土圧・水圧・浮力は、常時と洪水時・地震時で想定する水位が変わることがあります。どの水位を使うかで結果が大きく変わるため、根拠を計算書に明記します。
- 土圧の式の使い分け:表に示した主働土圧係数の式はランキン式で、壁面と土の摩擦を考慮していません。擁壁や橋台では、壁面摩擦角を考慮したクーロン式や試行くさび法を使うことが多く、基準ごとに使う式が決まっています。
数値の出典と、基準の版についての注意
各表の数値は、許容応力度設計法による最後の版である平成24年の道路橋示方書・同解説を基本に、表ごとに記載している出典(道路橋耐震設計指針、道路橋耐風設計指針など)にもとづいて整理しています。道路橋示方書は平成29年に、設計法が許容応力度設計法から部分係数設計法・限界状態設計法へ移行し、令和7年の改定では編の構成が再編されて、耐震・耐風の内容が共通編に取り込まれました。そのため、表に記載している編名(「Ⅴ耐震設計編」など)や条文番号は改定前のものを含み、現行の基準とは対応しない場合があります。特に活荷重・風荷重・地震時荷重は、基準の改定で扱いが変わりやすい項目です。本ページは概略検討や考え方の確認のための早見表として使い、実際の設計業務では、発注者の仕様書で指定された基準・版の最新の数値を必ず確認してください。